基板・ケーブルのインピーダンス整合の計算
基板の配線(マイクロストリップ線路)や同軸ケーブルの寸法と誘電率を入れると、特性インピーダンスの目安と、目標のインピーダンスとの整合のとれ具合(反射係数・VSWR)を計算します。
くわしい条件を変える(なくても計算できます)
計算方法
基板の配線(マイクロストリップ線路) 実効誘電率と、配線の幅・基板の厚みの比(W/H)から、Hammerstadの近似式で特性インピーダンスを求めます。
同軸ケーブル Z0 = 138/√誘電率 × log10(外部導体の内径 ÷ 内部導体の外径)
例:誘電率2.1、外部導体の内径2.95mm、内部導体の外径0.9mmなら、Z0はおよそ49Ω(一般的な50Ω系の同軸ケーブルに近い値)です。
式の意味を説明します。基板の配線では、配線の幅と基板の厚みの比、そして基板材料の誘電率で特性インピーダンスが決まります。配線を太くするか基板を薄くすると値は下がります。同軸ケーブルでは外部導体と内部導体の直径の比の対数で決まるため、比が大きいほど値が上がります。
例:誘電率4.3、配線の幅0.3mm、基板の厚み0.2mmなら、特性インピーダンスは約58.3Ωです。目標50Ωに対して反射係数は0.077、VSWRは1.167になります。
気をつけること。どちらも近似式なので簡易な目安です。銅箔の厚みや、まわりの部品、基板の層構成で実際の値はずれます。誘電率は周波数によっても変わります。正確な設計にはシミュレーションと実測が必要です。
出典:マイクロストリップ線路の特性インピーダンスの近似式(Hammerstadの式)、同軸ケーブルの特性インピーダンスの定義式(伝送線路理論の基本公式)
よくある質問
特性インピーダンスとは?
信号が伝わる配線やケーブルが、電気的にどれだけ「流れにくいか」を表す値です。つないだ先の負荷インピーダンスとそろっていないと、信号の一部が反射して、うまく伝わらなくなります。
基板の配線幅を太くすると特性インピーダンスは?
小さくなります。配線が太いほど、電気は流れやすくなるためです。
50Ωや75Ωがよく使われるのはなぜ?
無線機器やアンテナの多くは50Ω、テレビの同軸ケーブルなどは75Ωを標準として設計されているためです。機器の説明書や仕様書で確認できます。