断熱材の厚さ・熱抵抗(R値)・熱損失の計算
断熱材の種類と厚さを入れると、熱抵抗(R値)、熱貫流率(U値)、その壁から逃げる熱がわかります。目標のR値にするのに要る厚さも出ます。グラスウールからフェノールフォームまで、断熱材区分ごとの熱伝導率を選べます。
くわしい条件を変える(なくても計算できます)
計算方法
熱抵抗R = 厚さ(m) ÷ 熱伝導率、熱貫流率U = 1 ÷ 熱抵抗の合計、逃げる熱 = U × 面積 × 温度差
例:熱伝導率0.040W/(m・K)の断熱材を100mm入れると、0.1 ÷ 0.040 = 2.5平方メートル・K/Wです。これに室内側0.11と室外側0.04を足すと2.65になり、熱貫流率は1 ÷ 2.65 = 約0.377W/(平方メートル・K)です。
熱伝導率は、熱の伝わりやすさを表す数字です。小さいほど熱を通しにくく、同じ厚さでも高い断熱性能になります。断熱材は、この熱伝導率でA-1からFまでの区分に分けられています。
断熱材区分と熱伝導率
| 断熱材区分 | 熱伝導率 W/(m・K) | 断熱材の例 |
|---|---|---|
| A-1 | 0.052〜0.051 | 吹き込み用グラスウール(施工密度13K・18K)、A級インシュレーションボード |
| A-2 | 0.050〜0.046 | 住宅用グラスウール断熱材10K相当、吹き込み用ロックウール断熱材25K |
| B | 0.045〜0.041 | 住宅用グラスウール断熱材16K相当・20K相当、ビーズ法ポリスチレンフォーム保温板4号 |
| C | 0.040〜0.035 | 住宅用グラスウール断熱材24K相当・32K相当、高性能グラスウール断熱材16K相当、吹き込み用セルロースファイバー |
| D | 0.034〜0.029 | 高性能グラスウール断熱材28K相当・32K相当、押出法ポリスチレンフォーム保温板2種 |
| E | 0.028以下 | 押出法ポリスチレンフォーム保温板3種、硬質ウレタンフォーム保温板1種・2種 |
| F | 0.022以下 | フェノールフォーム保温板1種 |
この計算では、各区分のいちばん大きい(断熱に不利な)値を使っています。製品ごとの値はカタログで確かめてください。
出典:国土交通省 断熱材区分と熱伝導率(別添2)(2026年9月24日確認)、建築研究所 住宅・住戸の外皮性能の計算方法 第三節 熱貫流率及び線熱貫流率(表面熱伝達抵抗、2026年9月24日確認)
よくある質問
R値とU値の違いは?
R値(熱抵抗)は熱の逃げにくさで、大きいほど高性能です。U値(熱貫流率)はその逆数で、熱の逃げやすさを表し、小さいほど高性能です。
グラスウール16Kと高性能グラスウール16Kは何が違う?
繊維が細いぶん、高性能のほうが熱を通しにくくなります。住宅用グラスウール16K相当は区分B(0.045〜0.041)、高性能グラスウール16K相当は区分C(0.040〜0.035)です。
壁の断熱材は何mmあればいい?
目標のR値を熱伝導率で割ると、要る厚さが出ます。この計算の「目標にするR値」を変えると確かめられます。地域や部位で必要な値が違うので、住んでいる地域の省エネ基準で確かめてください。
表面の0.11と0.04は何?
壁の室内側と室外側で、空気から壁へ熱が伝わるときの抵抗です。壁の一般的な値として、室内側0.11、室外側0.04を使っています。
計算どおりの性能になる?
なりません。壁の中の柱や間柱の部分は熱が逃げやすく、すき間や施工の乱れでも性能は落ちます。壁全体の性能は、この計算より低くなります。