利益剰余金(社内にたまった利益)の推移の計算
はじめの利益剰余金と、期ごとの当期純利益・配当を入れると、期末の利益剰余金がどう動いたかを出します。配当性向(利益のうち配当に回した割合)と、社内に残した割合も出ます。
| 期の名前 | 当期純利益(円) | 配当(円) | |
|---|---|---|---|
計算方法
期末の利益剰余金 = 期首の利益剰余金 + 当期純利益 − 配当
例:期首3,000万円、当期純利益800万円、配当200万円なら、期末は3,600万円です。
これを期ごとに続けていくと、社内にたまった利益の推移がわかります。赤字の期は当期純利益がマイナスになるので、利益剰余金が減ります。
配当性向と社内に残した割合
配当性向(%)= 配当の合計 ÷ 当期純利益の合計 × 100
社内に残した割合(%)= 100 − 配当性向
配当性向が高いほど株主に多く配り、低いほど社内に多く残しています。当期純利益の合計が0円以下のときは、配当性向を計算しません。
気をつけること
利益剰余金がマイナスの状態は、過去の赤字が積み上がっている状態(欠損)で、原則として配当ができません。会社法には配当をするときに一部を利益準備金として積む決まりがありますが、この計算では利益剰余金の合計だけを追っていて、利益準備金と繰越利益剰余金には分けていません。
出典:式の定義(貸借対照表・株主資本等変動計算書で一般に使われているもの)
よくある質問
利益剰余金は貸借対照表のどこに出てくる勘定科目ですか?
利益剰余金は、貸借対照表の純資産の部のうち、株主資本に含まれる勘定科目です。会社が稼いだ利益のうち、配当などで社外に出さずに積み立ててきた分を表し、資本金とは別の項目として株主資本の内訳に表示されます。期中にどれだけ増減したかは、株主資本等変動計算書という別の書類で確認できます。
内部留保と利益剰余金は同じものですか?
内部留保という言葉は利益剰余金とほぼ同じ意味で使われますが、会計上の正式な勘定科目名は利益剰余金です。どちらも現金そのものではなく、設備や在庫など別の資産に形を変えていることが多い点は共通しており、貸借対照表の現金預金の欄とは別の項目として表示されます。
利益剰余金と現金は同じもの?
違います。利益剰余金は「これまでの利益のうち社内に残した分」を表す数字で、その中身は現金だけでなく、建物や機械、在庫、売掛金にも変わっています。利益剰余金が多くても現金が少ないことはあります。
利益剰余金がマイナスだとどうなる?
過去の赤字が積み上がっている状態(欠損)です。原則として配当ができません。金融機関の審査でも見られます。
配当性向はどれくらいが目安?
業種や成長の段階で大きく変わるため、決まった目安はありません。成長のために社内へ残す会社は低く、安定した会社は高くなりがちです。