フィリップス曲線(失業率とインフレ率の関係)の計算
実質経済成長率と潜在成長率の差から、オークンの法則で失業率の変化の目安を出し、その失業率をフィリップス曲線にあてはめて、インフレ率の目安を計算します。
くわしい条件を変える(なくても計算できます)
計算方法
1. オークンの法則で、失業率の変化を見積もる
失業率の変化の目安 = −(実質経済成長率 − 潜在成長率) ÷ オークン係数
今の期の失業率の目安 = 前の期の失業率 + 失業率の変化の目安
2. フィリップス曲線で、インフレ率を見積もる
インフレ率の目安(π) = 期待インフレ率(πe) − 感応度係数(h) ×(今の期の失業率 − 自然失業率)
失業率が自然失業率を下回るほど(人手不足が強いほど)、インフレ率は期待インフレ率より高くなる、という関係を表しています。
例:実質成長率1%・潜在成長率1%なら失業率は変わらない目安です。前の期の失業率2.6%・自然失業率2.5%・期待インフレ率1%・感応度係数0.5なら、インフレ率の目安は1−0.5×0.1=0.95%です。
これはマクロ経済学における、期待で修正したフィリップス曲線(expectations-augmented Phillips curve)とオークンの法則の定義式です。
出典:フィリップス曲線(失業率とインフレ率の関係)とオークンの法則の定義式(マクロ経済学における標準的な関係式)
よくある質問
長期のフィリップス曲線はなぜ垂直になるのですか?
長期では人々の期待インフレ率が実際のインフレ率に追いつくため、失業率はインフレ率の水準に関わらず自然失業率に落ち着きます。そのため横軸を失業率、縦軸をインフレ率としたグラフでは、長期のフィリップス曲線は自然失業率の位置で垂直な線になります。このページの計算は、期待インフレ率を固定した短期の関係を扱っています。
このページの計算は日本の経済にも使えますか?
計算の仕組み自体はどの国の数値にも使えますが、オークン係数や自然失業率、感応度係数といった数値は国や時期によって異なります。日本に当てはめる場合は、日本のデータから推定された数値を入力する必要があります。
フィリップス曲線とは?
失業率が低いとき(人手不足が強いとき)ほど、インフレ率が高くなりやすいという、経験的にみられる関係を表す曲線です。
オークンの法則とどう組み合わせているの?
オークンの法則で、経済成長率の変化から失業率の変化を見積もり、その失業率をフィリップス曲線にあてはめてインフレ率を見積もっています。
自然失業率とは?
景気の良し悪しに関係なく生じる、転職や求人と求職のミスマッチなどによる失業の割合の目安です。