購買力平価(PPP)の計算
同じ商品・サービスの、日本での価格と比べる国での価格を入れると、購買力平価(その商品の価値が両国で等しくなる為替レート)を計算します。今の為替レートと比べて、円が割高か割安かの目安もわかります(ビッグマック指数と同じ考え方です)。
計算方法
購買力平価 = 日本での価格 ÷ 比べる国での価格
例:同じ商品が日本で480円、比べる国で5.5(現地通貨)なら、購買力平価は480÷5.5=87.27円です。今の為替レートが150円なら、(150÷87.27−1)×100=約71.9%多く円が必要な水準で、購買力平価でみると円は割安ということになります。
これは、同じ商品の価格が世界のどこでも等しくなるという「一物一価」の考え方にもとづく為替レートの求め方です。ビッグマック指数は、この考え方を、世界各国でほぼ同じ材料・作り方のビッグマックの価格にあてはめたものです。
式の意味を説明します。同じ商品なら同じ価値を持つはずだと考えると、日本の値段とその国の値段の比が本来の交換比率になります。だから日本での価格をその国での価格で割ります。出てきた値は、その国の通貨1単位が何円にあたるかを表します。今の為替レートがそれより高ければ、円が安く評価されている水準ということになります。
例:日本で720円、比べる国で8.25の商品なら、購買力平価は87.27円です。今のレートが225円なら、購買力平価より157.8%多く円が必要な水準です。
気をつけること。1つの商品だけで比べているので、その商品の原価や税、人件費の差がそのまま出ます。実際の為替レートは、金利や貿易、資金の流れでも動くため、購買力平価どおりにはなりません。この計算は割高か割安かの目安を示すもので、売買の判断に使うものではありません。
出典:購買力平価(一物一価の考え方にもとづく為替レート)の定義式
よくある質問
一人当たりGDPを国どうしで比べるときに購買力平価を使うのはなぜですか?
国によって物価水準が違うため、為替レートだけで金額をドル換算しても、実際に買える量の差までは分かりません。購買力平価で物価の差を調整した一人当たりGDPを使うと、生活水準に近い形で国どうしを比較しやすくなり、国際機関の統計でもよく使われる考え方です。
PPPとは何の略ですか?
PPPは英語のPurchasing Power Parityの略で、日本語では購買力平価といいます。同じ商品やサービスが、日本でも比べる国でも同じ価値になるように計算した為替レートのことで、実際の為替レートと比べることで通貨の割高・割安をみる目安としても使われます。
ビッグマック指数とは?
世界各国のビッグマックの価格を比べて、購買力平価と実際の為替レートとの差から、通貨が割高か割安かを見る目安の指標です。同じ商品として比べやすいことから使われています。
購買力平価どおりに為替レートが動かないのはなぜ?
関税や輸送費、店舗の家賃・人件費など、貿易できない費用が価格に含まれることや、金利差、資金の流れなど、為替レートには購買力平価以外にも影響する理由が多くあるためです。
為替レートが購買力平価と同じときは?
差は0%で、「割高」「割安」のどちらでもない水準です。