相続財産の取得費加算の計算
納めた相続税のうち、売った財産に対応する分を取得費に足せる特例です。納めた相続税と、売った財産の相続税評価額を入れると、加算できる額と減る税金を出します。
くわしい条件を変える(なくても計算できます)
この特例を受けるための手続き
- 期限 相続の開始を知った日の翌日から、相続税の申告期限後3年を経過する日までに売る
- 確定申告のとき 相続税の申告書の写しなど、対応する分の計算がわかる書類を添える
- 2月16日〜3月15日 売った年の翌年に確定申告をする
相続した空き家の3,000万円特別控除とは、どちらか一方しか使えません
計算方法
取得費に足せる相続税額 = 納めた相続税 × 売った財産の相続税評価額 ÷ 相続した財産の合計額
例:相続税を1,000万円納め、相続した財産の合計が1億円、そのうち売った土地の評価額が3,000万円とします。1,000万円 × 3,000万円 ÷ 1億円 = 300万円を取得費に足せます。
足せる額が、この特例を使わないで計算したもうけを超えるときは、そのもうけの額までになります。
使える期間
相続開始のあった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに売ることが要件です。相続税の申告期限は相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月なので、相続の開始から数えるとおよそ3年10か月です。
分母に入るもの
相続した財産の価額に、相続時精算課税で贈与を受けた財産の価額と、相続税の課税価格に足された暦年課税の贈与財産の価額を合わせた額です。
要件を満たす場合の目安です。実際に使えるかは税務署で確認してください。
出典:国税庁 No.3267 相続財産を譲渡した場合の取得費の特例(令和8年4月1日現在法令等)、国税庁 No.3208 長期譲渡所得の税額の計算(令和8年4月1日現在法令等)、国税庁 No.3211 短期譲渡所得の税額の計算(令和8年4月1日現在法令等)、地方税法 附則第34条・第34条の3・第35条(住民税の率。道府県民税と市町村民税の合計)
よくある質問
取得費加算とはどんな特例ですか
相続や遺贈でもらった財産を一定の期間内に売ったとき、納めた相続税のうちその財産に対応する分を、売ったときの取得費に足せる特例です。取得費が増えるぶん、もうけが減り、税金が少なくなります。
いつまでに売れば使えますか
相続開始のあった日の翌日から、相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までです。申告期限が相続開始から10か月なので、およそ3年10か月が目安です。
相続税を納めていなくても使えますか
使えません。この特例は、納めた相続税の一部を取得費に足すものです。基礎控除の範囲におさまって相続税が0円だった場合は、足せる額もありません。
3,000万円の特別控除と一緒に使えますか
相続した空き家の3,000万円の特別控除とは、どちらか一方しか使えません。どちらが有利かは金額によって変わります。要件を満たす場合の目安です。実際に使えるかは税務署で確認してください。
株を売った場合も使えますか
使えます。相続した土地、建物、株式などの財産が対象です。ただし譲渡所得ではなく事業所得や雑所得になるものは対象外です。