ボーア模型(水素原子のエネルギー準位)の計算
主量子数nを入れると、水素原子の電子がそのエネルギー準位にあるときのエネルギーを計算します。2つの準位の間を電子が移るときに出す(または吸う)エネルギーと、光の波長も計算できます。
くわしい条件を変える(なくても計算できます)
計算方法
水素原子のエネルギー準位 E(n) = −13.6057eV ÷ n²(nは主量子数=1, 2, 3, …)です。n=1(基底状態)は−13.6057eVで、これが電子が原子核にもっとも強く束縛された状態です。
例:n=3からn=2に電子が移るとき、E(3)=−1.5117eV、E(2)=−3.4014eV で、その差の1.8896eVを光として出します。このときの光の波長は、リュードベリの式 1/λ = R∞ ×|1/n2² − 1/n1²|(R∞はリュードベリ定数)から求めると約656nmで、水素の発光スペクトルでよく知られる赤い線(バルマー系列のHα線、実測値は約656.3nm)にとても近い値です。
この計算では、原子核の重さを無限大とみなす近似(電子の質量だけで考える、教科書でよく使われる簡略化)を使っているため、実測値とはわずかにずれることがあります。
出典:CODATA 2022 推奨値(リュードベリ定数×hc、電子ボルト表示)、CODATA 2022 推奨値(リュードベリ定数)、ボーア模型による水素原子のエネルギー準位の定義式
よくある質問
基底状態とは?
電子がいちばんエネルギーの低い、原子核に近い状態です。水素原子ではn=1にあたり、エネルギーは−13.6057eVです。
エネルギーがマイナスなのはなぜ?
電子が原子核に引きつけられて束縛されている状態を、0eV(自由に飛んでいける状態)より低いエネルギーとして表しているためです。
n=2からn=3のように、低い準位から高い準位に移るときは?
その差の分のエネルギーを、光などから吸収する必要があります(吸収スペクトル)。
バルマー系列とは?
n=2の準位に電子が落ちてくるときに出る光の一群のことで、その一部(n=3→2など)は目に見える光(可視光)です。
この計算はどんな原子にも使える?
いいえ。この式は、電子が1個しかない水素原子(や、ヘリウムイオンなど水素に似た原子)に限られます。電子が2個以上の原子には、そのまま使えません。