硬さ(ビッカース・ロックウェル・ブリネル)の計算
試験でできたくぼみの大きさや深さを入れると、硬さの値を計算します。ビッカース硬さ(HV)、ブリネル硬さ(HBW)、ロックウェル硬さ(HRC・HRB・HRA)を、それぞれの定義の式で求めます。くぼみの大きさを変えたときの硬さの表も一緒に出ます。
くわしい条件を変える(なくても計算できます)
計算方法
ビッカース硬さ HV = 0.1891 × 試験力(ニュートン)÷ くぼみの対角線の長さ(mm)の2乗
例:試験力294.2ニュートン(HV30)でくぼみの対角線が0.3mmなら、0.1891 × 294.2 ÷ 0.09 = HV 618です。
0.1891という数字は、正四角錐のダイヤモンド圧子の向かい合う面の角度136度から出るもの(0.102 × 2 × 136度の半分のサイン)です。対角線は2本を測って平均します。
ブリネル硬さ HBW = 0.102 × 2 × 試験力 ÷(円周率 × 球の直径 ×(球の直径 − 球の直径の2乗とくぼみの直径の2乗の差の平方根))
例:直径10mmの球を29,420ニュートン(3,000キログラム重)で押しつけ、くぼみの直径が4mmなら、HBW 229です。
ロックウェル硬さ HR = 定数 − 永久くぼみの深さ(mm)÷ 0.002
例:永久くぼみの深さが0.08mmなら、HRCは 100 − 0.08 ÷ 0.002 = 60です。定数はCスケールとAスケールが100、Bスケールが130です。1目盛りが深さ0.002mmにあたります。
ビッカース硬さからロックウェル硬さへの換算は、材料の種類や熱処理の状態で変わるため、1つの式では決まりません。目安の値です。正確な値はJISの規格票や材料メーカーの資料で確認してください。試験力や圧子の種類もスケールごとに決まっているので、試験の条件は規格票で確かめてください。
出典:式の定義:ビッカース硬さは「0.1891 × 試験力 ÷ 対角線の2乗」、ブリネル硬さは「0.102 × 2 × 試験力 ÷(円周率 × 球の直径 ×(球の直径 − 球の直径の2乗とくぼみの直径の2乗の差の平方根))」、ロックウェル硬さは「定数 − 永久くぼみの深さ ÷ 0.002」です。いずれも試験のやり方そのものから決まる式です。硬さの種類をまたいだ換算表はJISの規格票に載っているもので、自由に読める形では公開されていないため、このツールには入れていません。
よくある質問
ビッカース硬さはどう計算する?
「0.1891 × 試験力(ニュートン)÷ くぼみの対角線の長さ(mm)の2乗」です。試験力294.2ニュートンで対角線0.3mmならHV 618になります。
ビッカースからロックウェルに換算できる?
1つの式では決まりません。換算の値は材料の種類や熱処理の状態で変わるため、目安として扱うものです。正確な値はJISの規格票や材料メーカーの資料で確認してください。
ロックウェルのCスケールとBスケールの違いは?
圧子と試験力が違い、計算に使う定数も違います。Cスケールは定数100で、焼き入れした鋼などの硬いものに使います。Bスケールは定数130で、やわらかい鋼や銅合金に使います。
HRC 60はどのくらいの深さ?
永久くぼみの深さ0.08mmです。「100 − 深さ ÷ 0.002」がHRCなので、HRC 60なら深さは(100 − 60)× 0.002 = 0.08mmになります。
ブリネル硬さのHBWのWは何?
圧子に超硬合金(タングステンカーバイド)の球を使うことを表します。以前使われていた鋼球のHBSとは区別されています。
試験力の単位はニュートンでよい?
はい。いまの規格ではニュートンで表します。古い資料のキログラム重(kgf)は、9.80665を掛けるとニュートンになります。3,000キログラム重は29,420ニュートンです。