浸透圧の計算(ファントホッフの式)
2つの溶液のモル濃度と温度を入れると、ファントホッフの式で浸透圧を計算し、どちらが濃い(高張)か、うすい(低張か)、同じ濃さ(等張)かを比べます。
くわしい条件を変える(なくても計算できます)
計算方法
ファントホッフの式 浸透圧 π = i × M × R × T(iは粒子の数の目安、Mはモル濃度[mol/L]、Rは気体定数、Tは絶対温度[K])
例:モル濃度0.15mol/L、温度37℃(310.15K)の非電解質の溶液なら、浸透圧は約386.8kPaです。
等張・高張・低張 2つの溶液の浸透圧を比べて、同じなら「等張」、比べる相手より高ければ「高張」、低ければ「低張」といいます。半透膜(水は通すが溶質は通さない膜)をはさむと、水は浸透圧の低いほうから高いほうへ移動します。
式の意味を説明します。浸透圧は、溶けている粒子の数が多いほど大きくなります。だからモル濃度に、1つの分子が水中で何個の粒子に分かれるかを表すiをかけます。食塩のように電離するものはiが大きくなり、砂糖のような非電解質では1です。温度が高いほど粒子の動きが激しくなるため、絶対温度をかけます。
例:モル濃度0.15mol/L、温度37℃(310.15K)の非電解質の溶液なら、浸透圧は約386.8095kPaです。
気をつけること。この式は、溶液が十分に薄いときに成り立つ近似です。濃い溶液では実際の値からずれます。温度は℃で入れると絶対温度に直して計算します。電離度は0から1で入れてください。医療で使う輸液の判断に、この計算を使うことはできません。
出典:気体定数R(CODATA 2018 推奨値、NIST)、ファントホッフの式(浸透圧の定義式)
よくある質問
浸透圧とは?
半透膜をはさんだとき、水の移動を止めるのに必要な圧力のことです。
等張・高張・低張とは?
2つの溶液の浸透圧を比べたときの呼び方です。同じなら等張、濃いほうが高張、うすいほうが低張です。
水はどちらに移動する?
半透膜をはさむと、水は浸透圧の低い(うすい)ほうから高い(濃い)ほうへ移動します。
電離度が浸透圧に関係するのはなぜ?
電解質は水の中でイオンに分かれ、粒子の数が増えるため、同じモル濃度でも浸透圧が大きくなります。
濃度が0のときは?
浸透圧も0になります。