払い込んだお金を資本金と資本準備金に分けたときの比較
払い込むお金の合計と、資本準備金にする割合を入れると、資本金の額、登記のときに納める登録免許税、消費税の免税の判定、法人住民税の均等割を並べて出します。会社法では、払い込んだ額の半分までを資本金に入れないことができます。
くわしい条件を変える(なくても計算できます)
計算方法
資本準備金 = 払い込んだ額 × 割合(半分まで)/資本金 = 払い込んだ額 − 資本準備金
登録免許税 = 資本金の額 × 0.7%(設立は15万円、増資は3万円が下限。100円未満は切り捨て)
例:1,000万円を払い込んで半分の500万円を資本準備金にすると、資本金は500万円です。設立の登録免許税は下限の15万円で、資本準備金にしない場合と同じです。ただし資本金が1,000万円未満になるため、設立から2期の消費税が免除される見込みになります。
会社法の決まり
株式会社の資本金の額は、設立や株式の発行のときに株主となる者が払い込んだ財産の額です(会社法445条1項)。その額の2分の1を超えない額は資本金に入れないことができ、入れなかった額は資本準備金にしなければなりません(同条2項・3項)。
資本金の額で変わること
| 何が変わるか | 判定に使う額 | 根拠 |
|---|---|---|
| 設立や増資の登録免許税 | 資本金の額 | 登録免許税法別表第一 第二十四号(一)イ・ニ |
| 設立から2期の消費税が免除されるか | 資本金の額(1,000万円未満かどうか) | 消費税法12条の2第1項 |
| 法人税の年800万円以下の部分の税率 | 資本金の額(1億円以下かどうか) | 租税特別措置法42条の3の2 |
| 法人住民税の均等割 | 資本金等の額。それが資本金と資本準備金を合わせた額より小さいときは合わせた額 | 地方税法52条4項・312条6項 |
均等割だけは資本金と資本準備金を合わせた額で判定するため、資本準備金へ振り分けても額は変わりません。
資本準備金を動かすとき
資本準備金を減らすには株主総会の決議が必要です(会社法448条1項)。減らした額の全部を資本金にする場合を除き、債権者が異議を述べられる手続が必要になることがあります(会社法449条)。
入れていないもの
定款の収入印紙、公証人の定款認証の手数料、許認可の財産の額の条件は入れていません。
出典:e-Gov法令検索 会社法 第445条(資本金の額及び準備金の額)・第448条・第449条、e-Gov法令検索 登録免許税法 別表第一 第二十四号(会社の登記)、e-Gov法令検索 消費税法 第12条の2(新設法人の納税義務の免除の特例)、e-Gov法令検索 地方税法 第52条・第312条(法人の均等割の税率)
よくある質問
資本準備金にすると何が得になる?
資本金の額が下がるため、登録免許税が下がることがあります。また資本金が1,000万円未満になれば、設立から2期の消費税が免除される見込みになります。ただし資本金が少ないと下限の額で止まるため、登録免許税が変わらないことも多いです。法人住民税の均等割は資本金と資本準備金を合わせた額で判定するので変わりません。
資本準備金は使えるお金?
払い込まれたお金そのものは会社のお金として使えます。資本準備金は、そのお金を帳簿のどこに記録するかの区分です。資本準備金を減らして配当に回すには株主総会の決議が必要です(会社法448条1項)。
合同会社にも資本準備金はある?
会社法445条は株式会社の決まりです。合同会社では、出資された額のうち資本金にしなかった分は資本剰余金になります。合同会社の資本金の額は登記事項なので、決め方は法務局で確かめてください。