道路の縦断曲線(半径・曲線長・視距)
設計速度と、変化する前後の縦断勾配を入れると、道路構造令が定める縦断曲線の半径と曲線長の最小値と、勾配の変化量から必要になる曲線長がわかります。凸形のときは、視距を見通すのに必要な半径もあわせて出します。
くわしい条件を変える(なくても計算できます)
計算方法
勾配の変化量 = 変化した後の縦断勾配 − 変化する前の縦断勾配
曲線長 = 半径 × 勾配の変化量 ÷ 100
必要な曲線長 = 曲線長と、設計速度に応じた曲線長の下限の、長いほう
変化量がマイナス(上り坂から下り坂へ変わるなど)のときが凸形、プラスのときが凹形です。
道路構造令が定める下限
| 設計速度 | 凸形の半径 | 凹形の半径 | 曲線長/視距 |
|---|---|---|---|
| 120km/h | 11,000m | 4,000m | 100m/210m |
| 100km/h | 6,500m | 3,000m | 85m/160m |
| 80km/h | 3,000m | 2,000m | 70m/110m |
| 60km/h | 1,400m | 1,000m | 50m/75m |
| 50km/h | 800m | 700m | 40m/55m |
| 40km/h | 450m | 450m | 35m/40m |
| 30km/h | 250m | 250m | 25m/30m |
| 20km/h | 100m | 100m | 20m/20m |
凸形と視距
視距は、車線の中心線上1.2mの高さから、同じ中心線上にある高さ10cmの物の頂点を見通せる距離です。放物線の縦断曲線で視距S mを見通すのに必要な半径は「S×S ÷(2×(1.2の平方根+0.1の平方根)の2乗)」で求められます。分母は約3.99です。
出典:e-Gov法令検索「道路構造令」22条(縦断曲線。1項は勾配が変移する箇所に縦断曲線を設けること、2項は設計速度と曲線形に応じた半径の下限、3項は設計速度に応じた曲線長の下限)・19条1項(視距の下限)・2条24号(視距の定義。中心線上1.2mの高さから高さ10cmの物の頂点を見通せる距離)、国土交通省「道路構造令の各規定の解説・運用」の掲載ページ(道路の構造の基準)、式の定義(曲線長 = 半径 × 勾配の変化量。凸形で視距を見通すのに必要な半径 = 視距の2乗 ÷(2×(目の高さ1.2mの平方根+物の高さ0.1mの平方根)の2乗)。どちらも放物線の形と視距の定義から決まる式)
よくある質問
凸形と凹形はどう決まりますか?
勾配の変化量がマイナスなら凸形(山の形)、プラスなら凹形(谷の形)です。たとえば3%の上りから2%の下りに変わるなら変化量は-5%で凸形になります。
勾配が変わらない場所には縦断曲線が要りますか?
要りません。道路構造令22条1項は「車道の縦断勾配が変移する箇所」に縦断曲線を設けると定めています。
曲線長の下限は何のためにありますか?
勾配の変化量が小さいと、半径から出した曲線長がとても短くなります。短すぎる縦断曲線は見た目にも走りにも良くないため、設計速度ごとに長さの下限が定められています。
例外はありますか?
設計速度60km/hの第4種第1級の道路では、地形などのやむを得ない場合に凸形の半径を1,000mまで縮められる例外が22条2項ただし書(本文に付け加えられた例外の定め)に定められています。