陸上の追い風の補正の計算
100mのタイムと風速を入れると、無風・標高0mに直したタイムの目安を出します。追い風が毎秒2.0mを超えると記録が公認されない決まりも、あわせて確かめられます。標高の影響も計算できます。
くわしい条件を変える(なくても計算できます)
計算方法
無風のタイム = タイム ×〔1.027 − 0.027 × exp(−0.000125 × 標高) ×(1 − 風速 × タイム ÷ 100)²〕
例:10.00秒を追い風2.0m/sで走った場合、標高0mなら10.10秒になります。つまり、追い風2.0m/sはおよそ0.10秒速くしている、ということです。
この式は、Mureika(ミューレイカ)が2000年に発表した、かんたんに計算できるようにした式です。論文では、10.00秒の男子が追い風2.0m/sで走ると約0.10秒、11.00秒の女子なら約0.12秒速くなり、標高1,000mでは無風でも約0.03秒速くなる、としています。上の式で計算すると、この数字と同じになります。
この式は競技団体が決めた公式のものではありません。記録の公認には使われず、速さのめやすを見るためのものです。200m・ハードル・走幅跳・三段跳は、出典のはっきりした式がないため、ここではタイムの補正を出していません。
記録が公認されるかどうかは、風速で決まります。追い風が毎秒2.0mを超えると、順位はつきますが記録は公認されず「追い風参考記録」になります。対象は100m・200m・100mハードル・110mハードル・走幅跳・三段跳です。風速は0.1m/s単位で表し、プラスの値は切り上げるため、+2.0mまでが公認、+2.1mからは参考記録です。
風を計る時間は種目で違います。100mはスタートの合図から10秒間、200mは先頭の選手が直線に入ってから10秒間です。100mハードルと110mハードルはスタートから13秒間、走幅跳と三段跳は助走路のわきのマークを通ってから5秒間です。
出典:J. R. Mureika, "Back-of-the-envelope" wind and altitude correction for 100 metre sprint times(arXiv:physics/0006057, 2000年)、日本陸上競技連盟 競技規則(Technical Rules)、World Athletics Book of Rules
よくある質問
追い風参考記録とは?
追い風が毎秒2.0mを超えたときの記録です。順位はつきますが、記録としては公認されません。対象は100m・200m・100mハードル・110mハードル・走幅跳・三段跳です。
風速2.0mちょうどは公認される?
されます。風速は0.1m/s単位で表し、プラスの値は切り上げて表示するため、+2.0mまでが公認、+2.1mからが参考記録です。
追い風2mだと何秒速くなる?
10.00秒の走者なら約0.10秒です。タイムが遅い人ほど風を受けている時間が長くなるため、影響も大きくなり、11.00秒なら約0.12秒です。
標高が高いと速くなる?
速くなります。空気が薄くなって体が受ける抵抗が減るためです。無風でも、標高1,000mでは10.00秒の走者で約0.03秒、2,000mでは約0.06秒速くなります。追い風とちがい、標高による有利さがあっても記録は公認されます。
200mや走幅跳は補正できる?
このページでは出していません。出典のはっきりした補正の式が見つからないためです。記録が公認されるかどうか(風速2.0mを超えるかどうか)は確かめられます。