役員に社宅を貸すときに受け取る家賃(賃貸料相当額)の計算
社宅の床面積と固定資産税の課税標準額を入れると、役員から毎月受け取っていれば給与として課税されない家賃(賃貸料相当額)を出します。受け取っている家賃がこれより低いと、その差額が役員の給与として課税されます。
役員社宅をはじめるときの手順
- 調べる 市区町村で建物と敷地の固定資産税の課税標準額を確かめ、床面積を測る
- 決める 賃貸料相当額以上になる家賃を決め、会社と役員の間で賃貸借の契約書を作る
- 毎月 決めた家賃を役員の給与から引くか、役員から会社へ振り込む形にして記録を残す
豪華社宅に当たるかどうかや、課税標準額の見方は税務署の窓口で確認してください
計算方法
小規模な住宅のとき(国税庁 No.2600)
賃貸料相当額(月)= 建物の固定資産税の課税標準額 × 0.2% + 12円 ×(総床面積 ÷ 3.3平方メートル)+ 敷地の固定資産税の課税標準額 × 0.22%
例:床面積70平方メートル、法定耐用年数が30年を超える建物で、建物の課税標準額600万円、敷地の課税標準額800万円なら、12,000円+254円+17,600円で月29,854円です。
小規模な住宅かどうか
| 建物の法定耐用年数 | 小規模な住宅になる床面積 |
|---|---|
| 30年以下 | 132平方メートル以下 |
| 30年を超える | 99平方メートル以下 |
区分所有の建物は、共用部分の床面積を按分(割り振ること)して専用部分の床面積に足したところで判定します。
小規模な住宅でないとき
会社が持っている建物を貸す場合は、次のイとロを足して12で割った額が賃貸料相当額です。
- イ 建物の固定資産税の課税標準額 × 12%(法定耐用年数が30年を超える建物は10%)
- ロ 敷地の固定資産税の課税標準額 × 6%
会社がほかから借りた住宅を役員に貸す場合は、会社が家主に払う家賃の50%と、上のイとロから出した額のうち、多いほうが賃貸料相当額です。
いわゆる豪華社宅
床面積が240平方メートルを超えるもののうち、取得価額、払っている家賃の額、内装や外装の状況などを合わせて判定して豪華社宅に当たるものは、この式を使いません。通常支払うべき使用料に相当する額が賃貸料相当額になります。240平方メートル以下でも、プールなど一般の住宅にない設備や、役員の好みを強く反映した設備があるものは豪華社宅に当たります。
給与として課税される場合
- 無償で貸している:賃貸料相当額の全額
- 賃貸料相当額より低い家賃を受け取っている:その差額
- 現金で住宅手当を払う、役員が自分で契約した家の家賃を負担する:その額の全額
出典:国税庁 No.2600 役員に社宅などを貸したとき、e-Gov法令検索 所得税法 第36条(収入金額)、e-Gov法令検索 所得税法施行令 第84条の2(金銭以外の物又は権利その他経済的な利益の価額)
よくある質問
役員社宅の家賃はどのくらいにすればいい?
賃貸料相当額以上を受け取っていれば給与として課税されません。小規模な住宅なら、建物と敷地の固定資産税の課税標準額から計算した額になり、相場の家賃よりかなり低くなることが多いです。固定資産税の課税標準額は、固定資産課税台帳を見るか市区町村の窓口で確かめてください。
会社が借りた部屋を役員に貸す場合はいくら?
小規模な住宅なら、固定資産税の課税標準額から計算した額です。小規模な住宅でないときは、会社が家主に払う家賃の50%と、課税標準額から計算した額のうち多いほうになります。
住宅手当を現金で払うのと社宅ではどう違う?
現金で払う住宅手当は、社宅を貸したことになりません。その額は全額が給与として課税されます。社宅として貸して賃貸料相当額を受け取る形なら、給与として課税される分はありません。