役員報酬の手取りの計算(2026年度の保険料率)
毎月の役員報酬を入れると、健康保険・厚生年金保険などの社会保険料と、所得税・住民税を引いた手取りを出します。役員は原則として雇用保険に入らないため、雇用保険料は引いていません。毎月同じ額にする定期同額給与の説明もあります。
くわしい条件を変える(なくても計算できます)
計算方法
1. 社会保険料(本人の負担)
毎月の役員報酬を標準報酬月額の等級表に当てはめ、次の料率をかけて半分にします。
- 健康保険:協会けんぽの都道府県ごとの料率(東京は9.85%)
- 介護保険:1.62%(40〜64歳のみ)
- 子ども・子育て支援金:0.23%
- 厚生年金保険:18.3%
1円未満は、50銭以下を切り捨て、50銭を超えたら切り上げます。役員は原則として雇用保険の被保険者にならないため、雇用保険料はかかりません。
2. 所得税
所得税 =(給与所得 − 社会保険料 − 基礎控除 − 配偶者控除 − 扶養控除)× 税率 − 控除額
役員報酬は給与なので、給与所得控除を引いた額が給与所得になります。最後に復興特別所得税2.1%を加え、100円未満を切り捨てます。
3. 住民税
所得割(所得に応じてかかる部分)は課税所得の10%、均等割(所得に関係なく定額でかかる部分)は5,000円(均等割4,000円+森林環境税1,000円)です。所得税と住民税の控除の額の差で税金が増えないようにするための調整控除も引いています。
定期同額給与(毎月同じ額にする決まり)
役員報酬を会社の経費にするには、支給の時期が1か月以下の一定の期間ごとで、各回の支給額が同額である必要があります。額を変えられるのは、原則として事業年度が始まった日から3か月を経過する日までです。例:4月から始まる事業年度なら、6月末までに決めた改定が対象になります。
出典:国税庁 No.5211 役員に対する給与、日本年金機構 適用事業所と被保険者、協会けんぽ 令和8年度保険料額表、協会けんぽ 介護保険料率、日本年金機構 厚生年金保険の保険料額表、愛媛労働局 雇用保険の被保険者(役員の扱い)、国税庁 令和8年分の基礎控除
よくある質問
役員も雇用保険に入る?
原則として入りません。取締役・監査役・理事などは、雇用される労働者ではないためです。ただし、取締役であっても部長・支店長などの従業員としての身分があり、その部分の賃金が支払われている場合は、被保険者になることがあります。
役員報酬は途中で変えられる?
会社の経費にできる定期同額給与として変えられるのは、原則として事業年度が始まった日から3か月を経過する日までです。それ以外の時期に増やした分は、会社の経費になりません。
役員賞与は出せる?
出せますが、会社の経費にするには、あらかじめ税務署に届け出た「事前確定届出給与」にする必要があります。届け出のない賞与は、会社の経費になりません。