外国税額控除の控除限度額の計算
外国で引かれた税額と、その年の所得税額、国外の所得を入れると、所得税・復興特別所得税・住民税の順にいくらまで引けるかを出します。引ききれない分は3年繰り越せます。
くわしい条件を変える(なくても計算できます)
控除を受けるための手続き
- 2月16日〜3月15日 確定申告書に外国税額控除の欄を記入する
- 添付書類 外国税額控除に関する明細書と、外国所得税を課されたことを証明する書類を付ける
- 引ききれない分 翌年以後3年内は繰り越して使える
書類の様式や必要な証明書は国税庁のページか税務署で確認します
計算方法
所得税の控除限度額 = その年分の所得税額 ×(その年分の調整国外所得金額 ÷ その年分の所得総額)
復興特別所得税の控除限度額 = その年分の復興特別所得税額 ×(調整国外所得金額 ÷ 所得総額)
住民税の控除限度額 = 所得税の控除限度額 × 30%
例:所得税額20万円、所得の合計500万円、国外の所得100万円なら、所得税の控除限度額は20万円 × 20% = 40,000円です。復興特別所得税額は20万円の2.1%=4,200円なので、その控除限度額は840円です。住民税は40,000円の30%=12,000円です。外国で15,000円引かれていれば、所得税から40,000円まで引けるため、15,000円すべてを引けます。
引く順番は、所得税 → 復興特別所得税 → 住民税です。所得税の控除限度額で足りるときは、復興特別所得税や住民税は使いません。
3年の繰り越しは2種類あります。引ききれなかった外国所得税額(控除限度超過額)を繰り越して、あとの年の控除限度額で引く方法が1つ目です。使いきらなかった控除限度額(控除余裕額)を繰り越して、あとの年の外国所得税額に充てる方法が2つ目です。どちらも前年以前3年内の分が使えます。古い年のものから順に使います。
この計算は、外国所得税が全額控除の対象になる前提の目安です。租税条約で決まった率を超える部分などは対象になりません。「所得税額」は、配当控除や住宅借入金等特別控除などの税額控除を引いたあとの額です。
よくある質問
外国税額控除とは何ですか
外国で税金を引かれた所得に日本でも税金がかかるとき、二重に払う分をなくすため、外国で払った税額を日本の税金から引ける仕組みです。米国株の配当のように、現地で10%引かれたあと日本で課税される場合に使います。
控除限度額はどう決まりますか
「その年の所得税額 × 国外の所得 ÷ 所得の合計」です。国外の所得の割合が大きいほど、引ける額も大きくなります。所得税で引ききれない分は復興特別所得税から、それでも余る分は所得税の控除限度額の30%を限度に住民税から引きます。
引ききれない分はどうなりますか
翌年以後3年内に繰り越せます。逆に、控除限度額を使いきらなかった年の余り(控除余裕額)も3年内に繰り越して、あとの年に外国で払った税額に充てられます。どちらも古い年のものから順に使います。
NISAの配当でも使えますか
使えません。NISA口座の配当は日本では課税されないため、外国で引かれた税額を引くもとになる日本の税金がありません。この控除の対象とならない外国所得税額として、国税庁のページに挙げられています。
確定申告は必要ですか
必要です。外国税額控除に関する明細書と、外国所得税を課されたことを証明する書類を付けて申告します。金額の判断が難しいことが多いため、税務署で確認してください。