不動産所得の計算
家賃収入と必要経費、減価償却費を入れると、不動産所得の金額を出します。赤字のときは、ほかの所得と引き算できる額(土地を買うための借入金の利子の分を除いた額)も出します。
くわしい条件を変える(なくても計算できます)
計算方法
不動産所得 = 総収入金額 − 必要経費 − 青色申告特別控除
例:家賃収入120万円、必要経費40万円、減価償却費30万円で、青色申告(簡易な記帳)なら、控除前は50万円です。事業として行っていない場合の青色申告特別控除は10万円なので、不動産所得は40万円になります。
総収入金額に入るもの
家賃のほか、名義書換料、承諾料、更新料、頭金、敷金や保証金のうち返さないもの、電気代・水道代・掃除代などの共益費名目の収入も入ります。
必要経費になるもの
固定資産税、損害保険料、減価償却費、修繕費、管理費、管理会社への手数料、借入金の利子などです。建物の値段は、一度に経費にせず、減価償却費として年に分けて経費にします。
事業として行っているかどうか
貸間やアパートは貸すことのできる独立した室数がおおむね10室以上、独立家屋はおおむね5棟以上なら、事業として行われているものとして取り扱われます。
| 項目 | 事業として行っている | それ以外 |
|---|---|---|
| 青色申告特別控除 | 最高55万円(e-Taxなどで65万円) | 最高10万円 |
| 事業専従者給与・控除 | 使える | 使えない |
| 資産の損失 | 全額を必要経費に | 不動産所得の金額が限度 |
赤字になったとき
不動産所得の赤字は、給与所得などほかの所得と引き算(損益通算)できます。ただし、赤字のうち、土地(土地の上に存する権利を含む)を取得するために要した借入金の利子に相当する部分の金額は、引き算できません。建物を買うための借入金の利子は引き算できます。
別荘などの生活に通常必要でない資産の貸付けによる赤字、国外の中古建物の赤字のうち簡便法で計算した減価償却費に相当する部分も、引き算できません。
青色申告特別控除は、不動産所得の金額、事業所得の金額から順に差し引き、所得の金額より多くは引けません。赤字のときは0円です。
出典:国税庁 No.1370 不動産収入を受け取ったとき(不動産所得)、国税庁 No.2210 やさしい必要経費の知識、国税庁 No.2250 損益通算、国税庁 No.2072 青色申告特別控除、国税庁 No.1373 事業としての不動産貸付けとそれ以外の不動産貸付けとの区分
よくある質問
不動産所得はどう計算しますか
総収入金額から必要経費を引き、青色申告なら青色申告特別控除も引きます。家賃だけでなく、礼金、更新料、返さない敷金、共益費名目の収入も総収入金額に入ります。
アパート1棟でも青色申告特別控除65万円を使えますか
事業として行っている規模(貸間やアパートはおおむね10室以上、独立家屋はおおむね5棟以上)でないと、青色申告特別控除は最高10万円です。規模の判断は実質的に行われるので、税務署に確認してください。
不動産所得の赤字は給与と引き算できますか
できます。ただし、赤字のうち、土地を買うための借入金の利子に相当する部分の金額は引き算できません。建物を買うための借入金の利子は引き算できます。
敷金は収入に入れますか
返す予定のものは収入に入れません。返さないことが決まっている分(償却する分)は、その年の収入に入れます。
減価償却費はどう出しますか
建物や設備の値段を、その資産の耐用年数で分けて、1年分を経費にします。土地は減価償却しません。くわしくは減価償却の計算ツールで出せます。
サブリースや民泊も不動産所得ですか
土地や建物の貸付けなら不動産所得です。食事の提供などサービスの要素が大きい民泊は、事業所得や雑所得になることがあります。判断は税務署に確認してください。