標準報酬月額の計算(定時決定・随時改定)
月ごとの報酬と支払基礎日数を入れると、健康保険と厚生年金の標準報酬月額と等級を出します。4〜6月から決める定時決定と、給料が変わったときの随時改定のどちらにも対応します。
| 月 | 報酬(通勤手当・残業代を含む)(円) | 支払基礎日数(日) | |
|---|---|---|---|
くわしい条件を変える(なくても計算できます)
標準報酬月額が決まる・変わるまでの流れ
- 4月〜6月 会社がこの3か月の報酬をもとに「算定基礎届」を作成します
- 提出 会社が7月1日から7月10日までに年金事務所または健康保険組合へ提出します
- 通知 決まった標準報酬月額は、会社を通じて本人に通知されます
- 随時改定のとき 給料が大きく変わった場合は、会社が「月額変更届」を提出します
自分の等級は、給与明細のほか「ねんきんネット」でも確認できます
計算方法
報酬月額 = 使う月の報酬の合計 ÷ 使う月の数。この報酬月額を等級の表に当てはめて、標準報酬月額が決まります。
例:4月28万円・5月30万円・6月29万円で、どの月も支払基礎日数が17日以上なら、報酬月額は29万円です。29万円は「290,000円以上310,000円未満」の区分なので、標準報酬月額は30万円、健康保険は22等級、厚生年金は19等級になります。
定時決定(算定基礎届)
7月1日に働いているすべての被保険者について、4月・5月・6月に払われた報酬の平均から決め直します。決まった標準報酬月額は、その年の9月から翌年8月までに使います。
| 働き方 | 使う月 |
|---|---|
| ふつうの被保険者 | 支払基礎日数17日以上の月 |
| 特定適用事業所の短時間労働者 | 支払基礎日数11日以上の月 |
| パートなどの短時間就労者 | 17日以上の月。なければ15日以上17日未満の月。それもなければ前の額のまま |
支払基礎日数は、給料の計算のもとになる日数です。日給や時給なら出勤日数、月給や週給なら暦の日数で数えます。
随時改定(月額変更届)
次の3つがすべて当てはまると、変わった月から数えて4か月目に標準報酬月額が変わります。
- 昇給や降給などで、毎月決まって払われる賃金が変わった
- 変わった月から3か月の報酬の平均で出した標準報酬月額が、前の額と2等級以上ちがう
- その3か月とも支払基礎日数が17日以上(特定適用事業所の短時間労働者は11日以上)
等級の表
健康保険は1等級(58,000円)から50等級(1,390,000円)まで、厚生年金は1等級(88,000円)から32等級(650,000円)までです。健康保険の4〜35等級が、厚生年金の1〜32等級と同じ標準報酬月額になります。この表は令和8年度(2026年度)のものです。
| 報酬月額 | 健康保険 | 厚生年金 |
|---|---|---|
| 63,000円未満 | 1等級 58,000円 | 1等級 88,000円 |
| 93,000円以上 101,000円未満 | 5等級 98,000円 | 2等級 98,000円 |
| 290,000円以上 310,000円未満 | 22等級 300,000円 | 19等級 300,000円 |
| 635,000円以上 665,000円未満 | 35等級 650,000円 | 32等級 650,000円 |
| 1,355,000円以上 | 50等級 1,390,000円 | 32等級 650,000円 |
出典:日本年金機構 定時決定(算定基礎届)、日本年金機構 随時改定(月額変更届)、日本年金機構 厚生年金保険料額表(令和8年度版)、全国健康保険協会 令和8年度の保険料額表
よくある質問
標準報酬月額はどうやって決まる?
4月・5月・6月に払われた報酬の平均を等級の表に当てはめて決まります。これを定時決定といい、決まった額はその年の9月から翌年8月までの保険料に使われます。
4〜6月に残業すると損?
残業代も報酬に入るため、標準報酬月額が上がって保険料が増えることはあります。ただし厚生年金の額も増えるので、将来の年金は多くなります。
支払基礎日数とは?
給料の計算のもとになる日数です。日給や時給の人は出勤日数、月給や週給の人は暦の日数で数えます。欠勤して給料が引かれた日は、所定労働日数から欠勤日数を引いて数えます。
途中で給料が変わったらいつ保険料が変わる?
毎月決まって払われる賃金が変わり、その月から3か月の平均で2等級以上の差が出たときです。3か月とも支払基礎日数が17日以上なら、変わった月から数えて4か月目に変わります。
標準報酬月額の上限はいくら?
健康保険は50等級の1,390,000円、厚生年金は32等級の650,000円です。これを超える報酬でも、保険料はこの額で計算します。
賞与も標準報酬月額に入る?
入りません。賞与は標準賞与額として別に計算します。1,000円未満を切り捨てた額で、健康保険は年度で573万円まで、厚生年金は1か月150万円までが上限です。