仮想通貨(暗号資産)の税金の計算
1年の売却額と購入額、給料の年収を入れると、暗号資産のもうけ(雑所得)と、増える所得税・住民税がわかります。取得価額は総平均法で計算し、移動平均法と比べることもできます。
くわしい条件を変える(なくても計算できます)
確定申告をするまでの流れ
- 年始めに 取引所から届く「年間取引報告書」で、1年の売却額・購入額を確認する
- 20万円を超えたら 会社員も、所得税の確定申告をする(住民税の申告はそれ以下でも必要)
- 評価方法を変えるとき 「所得税の暗号資産の評価方法の届出書」を税務署に出す(出さないと総平均法)
- 2月16日〜3月15日 雑所得として確定申告書に書いて提出する
届出の期限や書式は国税庁のページで確認します
計算方法
雑所得 = 売却額 − 譲渡原価、譲渡原価 =(年初の評価額 + その年の購入額)−(年末の1単位あたりの取得価額 × 年末の数量)
例:1年で300万円分売り、200万円分買って、年末に何も残っていないなら、雑所得は100万円です。
所得の区分は雑所得
暗号資産の売買や使用でもうけが出たときは、原則として雑所得(その他雑所得)になります。給料など他の所得と合わせて税率が決まる「総合課税」で、税率は5%から45%(住民税を合わせると15%から55%)です。株やFXのような申告分離課税(20.315%)ではありません。
取得価額の計算(総平均法と移動平均法)
総平均法:(年初の評価額 + その年に買った額の合計)÷(年初の数量 + その年に買った数量)で、年末の1単位あたりの取得価額を出します。
移動平均法:買うたびに(その時点の簿価の合計 ÷ その時点の数量)で平均単価を出し直し、12月31日にいちばん近い日の平均単価を使います。
どちらを使うかは選べます。「所得税の暗号資産の評価方法の届出書」を出さないと総平均法になります。暗号資産の種類(ビットコインなど)ごとに選びます。
国税庁のFAQの例
3月1日に4BTCを184万5,000円、6月20日に2BTCを165万円、9月15日に0.5BTCを54万2,800円で買いました。7月10日に2BTCを240万円、11月30日に3BTCを289万5,000円で売った場合です(1年の売却額529万5,000円・購入額403万7,800円・購入数量6.5BTC・年末1.5BTC)。
| 評価方法 | 年末の1単位あたりの取得価額 | 譲渡原価 |
|---|---|---|
| 総平均法 | 621,200円 | 3,106,000円 |
| 移動平均法 | 638,400円 | 3,080,200円 |
年末に持ち越す分がないときは、どちらの方法でも譲渡原価は同じになります。
20万円ルール
会社員で年末調整を受けていて、給料・退職金以外の所得の合計が20万円以下なら、所得税の確定申告はいりません。ただし住民税の申告は必要です。医療費控除などで確定申告をするときは、20万円以下でも暗号資産のもうけを書きます。
損は他の所得と相殺できない
雑所得の赤字は、給料や事業の所得と相殺(損益通算)できません。翌年に繰り越すこともできません。ただし、同じ年の雑所得の中では、もうけと損を差し引きできます。
出典:国税庁 暗号資産等に関する税務上の取扱いについて(FAQ)、国税庁 No.1524 ビットコインを使用することにより利益が生じた場合の課税関係、国税庁 所得税の暗号資産の評価方法の届出手続、国税庁 No.1500 雑所得、国税庁 No.2260 所得税の税率
よくある質問
仮想通貨の税金はいくら?
雑所得として給料など他の所得と合わせて計算します。年収500万円の会社員が100万円もうけた場合、所得税と住民税を合わせて約19万3,000円増えます(社会保険料75万円・扶養なしのとき)。
仮想通貨の税率は何%?
所得の合計で5%〜45%の累進課税です。住民税10%を合わせると15%〜55%になります。株やFXのような20.315%の申告分離課税ではありません。
20万円以下なら申告しなくていい?
会社員で年末調整を受けていて、給料以外の所得の合計が20万円以下なら、所得税の確定申告はいりません。ただし住民税の申告は必要です。
総平均法と移動平均法どちらがいい?
年末に持ち越す分があると答えが変わります。届出書を出さないと総平均法になります。移動平均法は取引ごとの計算が必要ですが、実際の値動きに近い金額になります。
売らずに持っているだけなら税金はかかる?
かかりません。売ったとき、物を買うのに使ったとき、別の暗号資産に交換したときに、もうけが出れば課税されます。
損が出たら税金は戻る?
戻りません。雑所得の赤字は給料など他の所得と相殺できず、翌年に繰り越すこともできません。